◆まんじゅう

まんじゅうの歴史
まんじゅうは、鎌倉時代に中国から伝わってきました。でも、そのまんじゅうは中華まんじゅうのようなもので、中に羊や豚の肉が入ったものや、何も入っていない皮だけのものでした。その後、日本人が中に「あん」を入れたまんじゅうを考え、世間に広まっていきました。しかし、当時は、砂糖というのものは、高級なものだったので、まんじゅうを食べることが出来る人は上流階級の人しかいませんでした。一般の人に広まったのは江戸時代からだと言われています。
どうして「利休まんじゅう」という名前がついたのかは、2つの理由があります。1つは、茶色(黒砂糖の色)は、「千利休」(茶道を広めた人)が好んだ色なので、それからつけたという理由。もう1つは、黒砂糖の産地である「琉球(りゅうきゅう)」(沖縄)の言葉がなまり、「りきゅう」になったという理由です。どちらが正しいのかは、今もまだはっきりわかっていません。

「あん」は何からできているの?
和菓子で多く使われるものに「あん」があります。「あん」は、豆からできています。でも、豆の中でも、あんになる豆とならない豆があります。あんになる豆は、脂肪の少ない、あずき、いんげん豆、えんどう豆、そら豆などです。あんにならない豆は、脂肪の多い大豆や落花生です。でも、枝豆の場合は、あんの代わりに使われることがあります。これは「ずんだ」といって、山形県や宮城県の地方でよく食べらています。
豆の他にかぼちゃやサツマイモなどを使って、あんの代わりにする和菓子もあります。

「小豆」をにて、あんを作ってみよう
「あずき」は、漢字で書くと、「小豆」と書きます。小さい豆と覚えておくといいです。小豆の種類は、大納言、中納言、小納言があり、粒の大きさによってちがいます。小豆のあんこには、「こしあん」と、「粒あん」があります。こしあんは、小豆をゆでてこしたもので、粒の形はありません。粒あんは、こさないで、粒の形を残したあんのことです。粒あんこを作る場合は、大納言の小豆を使うよいです。

「こしあん」の作り方
@ 小豆をよく洗い、たっぷりの水が入ったボールの中に一晩入れておく。
A @の水を捨て、小豆をなべに移し、たっぷりの水を入れ、やわらかくなるまでにる。(時々、上にあくが出るので、それをおたまですくう)
B Aの小豆をざるにあける。(にた汁は、ボールにとっておきます)
C 小豆を、裏ごしします。
D 汁と裏ごしした小豆をふきんで包み、かたくしぼります。
E なべに砂糖と水を少し入れ、弱火にかけ、砂糖をとかします。その中に、Dの小豆を入れ、ドロッとするまで弱火で煮ます。
  最後に塩をう少々入れ、甘さを整えます。
F Eを冷まします。(冷ますと、あんこが固くなります)

「粒あん」の作り方
こしあんの作り方@〜Bまで同じ。
C やわらかくなった小豆をざるにあけ、なべに移し、その中に砂糖を入れ、弱火でドロッとするまで煮る。最後に塩を少々入れ、甘さを整えます。
D Cを冷まします。(冷ますと、あんこが固くなります)

白いあんこを知っていますか?
これは小豆ではなく、「白いんげん豆」から作られます。作り方は、豆をゆでた後、皮を手でむきます。その後もう一度やわらかくゆでます。その後は、小豆の場合と同じ作り方です。